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「ばいばいBYARD」システムを乗り換える時に私が考えたこと
みなさん、こんにちは。
けやき薬局の馬場(き)です。
突然ですが、およそ2か月前の「2024年12月2日」、衝撃が走りました…
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なんと、当社で利用していた業務改善プラットフォームのBYARDがサービスを終了するというのです。スタートアップ企業のサービスを使うにあたりサービス終了は一定のリスクとして覚悟はしていますが、実際そういう立場になると衝撃でした。
そこで今回は、(必要に迫られて)システムの乗り換えを行いましたので、その記録とシステム選定を行う過程で考えたことをまとめてみたいと思います。
おさらい:BYARDとは?
「業務設計」と「タスク管理」をいっぺんに行えるシステムです。
各スタッフの業務を組み立てる力を伸ばしたいな、業務の見直しが上手くできるようになるといいなと思い、2022年に導入をしました。
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シフト作成やレセプトなどルーチンで発生する業務ではテンプレートを作成して、社内で割と活発に利用されておりました。マニュアルよりもっと日常的な定型業務を気軽に見直したり、タスク管理するためのシステムですね。
サービス終了。さて、どうする?
理由はさておきBYARDのサービス終了の通知を受けた我々ユーザーは、今後どうしていくかを考えなければなりません。一般的に考えるべき方策は以下の3つかと思います。
代替のシステムを探す
今使っているサービスでやりくりする
サービスの利用を終了して以前に戻す
個別にみていきましょう。
1. 代替のシステムを探す
1番最初に思い浮かぶのは、BYARDに替わる業務管理・タスク管理システムを探して乗り換えをすることです。同じようなサービスがあるかはさておき、似たような課題を解決するための他のサービスが全くないということはないでしょう。
必要なのは乗換コスト(作業負荷的なもの)ですかね。
2. 今使っているサービスでやりくりする
次に候補になるのは、今使っているサービスの中で機能的なものを補完していくことです。BYARDが使えなくなるなら、slackとNotion、google workspace等でうまくやってみよう的な感じですね。
専門のサービスではないものでカバーするので、もちろん手の届かない所は出てくると思いますが、そこは考えようかも知れません。
3. サービスの利用を終了して以前に戻す
以前はその系統のサービスを使っていなかったはずなので、脱デジタルで以前の仕事のやり方に戻す方法も考えられます。ワークフローは紙とペンで書いて、チェックリストを使えばよいという発想ですね。
しかし、一番ローコストながら、時代に逆行しているようにも感じます。
決まった方針は??
「各スタッフの業務設計能力を伸ばしたい」という目的を達成するためにBYARDを導入したので、当初の目的に立ち返り「1. 代替のシステムを探す」という方針で「ばいばいBYARD」プロジェクトを立ち上げることにしました。
乗り換えに当たり求めるものは?
12月の発表から数か月でサービス提供が終了するとの事でしたので、時間がありません。時間的制約で手当たり次第調べることはできなさそうなので、まず必要なシステムの要件を考えました。
業務設計(プロセス管理)ができるシステムが良い
テンプレート機能はほしい
出来れば業務の全体像の見えるシステムが良い
タスク管理も出来ればシステム上でしたい
なるべく多くのスタッフが使えるシステムが望ましい
コストは今以上には増やしたくないかな
といった辺りで、シンプルに考えました。
検討リストの作成
システムの必要な要件(雑)が決まったところで、情報収集を行います。
ネット検索
一番お手軽なgoogleやperplexityで検索しました。
Asana以外は、タスク管理・プロジェクト管理の側面が強く、テンプレート機能がなさそうなので見送りました。
営業をいただいたもの
BYARD終了のリリースが流れた直後に、複数ルートから営業をいただきました。たぶん事例掲載とかしていただいていたからでしょうか?
BYARDから紹介されたもの
サービス終了のご報告で訪問していただいた際に、カスタマーサクセスを担当していただいた鈴木さんから乗換先として、以下をご案内いただきました。
リストの作成
資料などを請求してみた結果、肌感で以下の4社の説明を聞いてみることにしました。
本命 mfloow (メタップスHD)
対抗 octpath (テクノデジタル)
比較 Bizer team (Bizer)
大穴 Strap (グッドパッチ)
さぁ、検討するぞ
当たり前ですが、各社色々工夫をしたり特色を出しているので、まったく同じシステムという物は存在しません。どこにこだわりを持って、どこを諦めるのかが重要なように思いました。
製品説明はオンラインで12/11~12/17の期間に受けました。
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気になる場合は議事録を全部付けているので、Notionを確認してね。
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比較の結果
各ご担当者様からとても丁寧な説明を受け(本当にどの企業も説明のレベルが高かったです)、議事録を付けつつ比較検討できるような一覧表を作成しました。
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strapはオンラインホワイトボードにタスク管理機能が少しついた感じで、フロー図の作業感は一番BYARDに近そう。octpathは設計思想がプロセス管理なので、(縦型ですけど)BYARDlikeなように感じました。mfloowとBizer Teamは、より個別のタスク管理に特化しており、UIも見やすく分りやすい設計になっていました。
外せない機能は何?(決め手)
上記の表を元に社内でヒアリングを行った結果、
業務フロー図の作成は必ずほしい
タスクの並列処理(分岐)は薬局で頻発するので必須
という2点にシステムでの要求が絞られました。他のシステムの良い所は沢山あったのですが、「これは必須」という項目をどのように絞るかが重要なように感じました(良い所だけの比較だと目移りして決められなくなるという…)。
よろしく 「octpath」
2年間使ったBYARDの移行先として、当社は 「octpath(オクトパス)」を選択しました。
「決め手」で書いてある通り、スタッフからの要望で強かった「フロー作成」「並列処理」という機能が揃っているのが、最後の一押しになりました。
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着々と社内導入中
BYARDアンバサダー→octpathアンバサダーに移行していただsいて、2025年3月退職予定の関さんの最後の大仕事として、勉強会や導入ミーティングを行って、BYARDの機能停止に間に合うように急ぎテンプレートや業務の移行を進めています。
活動の詳細は平賀さんがまとめてくれるらしいので、もう少しお待ちください。
まとめ
今回は、SaaS(Software as a Service)を乗り換えたというお話でした。業務でヘビーユースしているシステムでも、いざとなれば(大変だし、あまりやりたくもないけど)乗り換えが出来るのは、SaaSの良い所でもあり、悪い所でもあるかも知れません。
システムを乗り換えるにあたっては、
必要な要件を決めて、候補の絞り込みをする
各システムの特徴を把握する
必ずないと困る機能や仕組みで選定をする
という形で行いました。
これは満たしていないとNGといった「除外条件」を定めることも、限られた時間と労力で選定する上では大切なのかも知れませんね。ぜひ皆さんも日常で何か選ぶ際はご参考になさって下さい。
最後に、新しいシステムはぜひ積極的に使って下さいね!