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本よむべ:デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか

いつもお疲れ様です。東原です。

『休みの日の過ごし方〜冬〜』というテーマで1月に執筆いただいた8名のみなさま、本当にありがとうございました!

会津若松、そしていわきの厳しい寒さのなか、貴重なお時間を使ってオープン社内報のためだけに外出してくださった方もいらっしゃったようで…

多くの読者の方にも福島県の魅力が伝わったかと思います。

業務連絡:2月からオープン社内報をリニューアルします


2月から、オープン社内報の運用ルールを一部変更し、新しいテーマをいくつか導入します。

これまでは「月ごとにテーマを設定」していましたが、今月からは「2ヶ月を1サイクル」とし、「週ごとに固定テーマ」を設ける形で運用していきます。これにより、各テーマをより深掘りしながら、一貫した視点で社内に発信できるようになる予定です。

予定しているテーマ(仮)は以下となります。

・本よむべ:福利厚生「本よむべ」で読んだ書籍の書評
・メン活2.0:タカハシさん以外の方によるメン活
・ババユウキ昇段への道:馬場さんの居合道の話(待望)
・プライマリケア:ハシモトさんと五十嵐さんによるお取り組み
・採用チーム立ち上げ期:シン・採用チームについて
・会喜のクラブ活動:miiveを使ったクラブ活動の報告記

ババユウキ昇段への道…

私も色々な方のお話やお取り組みを伺えることが楽しみですし、まずは自分から!ということで初回はテーマ「本よむべ」の回を僭越ながら私が担当させていただきます。

ここから本編📚


今回ご紹介させていただく本はこちらです。

最近、「働き方」について考える機会が増えました。

これまで日本のユニコーン企業と呼ばれるスタートアップや、ビッグテックといわれる外資系企業で働いてきましたが、そこではスピードと成果、すなわち「成長率」が何よりも重視される環境のなかで、個人としては「質より量」「とにかく多動」「自分からはじめる」というマインドを徹底していました。競争が前提であり、その競争に乗ることがキャリアの成長につながる。そんな価値観のなかでがむしゃらに取り組んできましたし、それによって得たものも多かったと思います。

しかし、今年36歳を迎えるにあたり(はやい…)、「生産性」という視点を改めて意識するようになりました。

かつては、長時間労働に耐えうる体力をつけるための(物理的な)トレーニングをしたり、業務効率を上げるために最新のガジェットを試したり、とにかく「競争のなかで戦い続けること」が前提でした。でも、35歳を超えた頃から、「そもそも、この競争は自分が本当に望んでいるものなのか?」と考えるようになりました。

競争には、無意識のうちに参加してしまっているものと、自分で選び取るものがある。

ビッグテックやユニコーン企業で働くなかで、気づけばさまざまな競争に巻き込まれていました。あるいは、自分自身も無意識のうちにその競争に参加していたのかもしれません。

例えば、

  • 時間と労力の競争:「長時間労働=かっこいい」「カレンダーが埋まっている=仕事ができる」→ でも、本当にできる人ほど、効率よく働き早く帰る

  • キャリアと肩書の競争:「誰よりも早く昇進することが正義」「30代でCxOになれなければ終わり」→ とはいえ、最近はキャリアのあり方も多様になりつつある

  • 事業成長とKPIの競争:「グロースこそすべて」「〇〇倍成長できなければ意味がない」→ それでも、「ゼブラ企業」という価値観が広まり、持続的な成長を重視する流れもある

こうした移りゆく価値観のもと、がむしゃらに走り続けてきましたが、今はそこに魅力を感じなくなりました。むしろ、「自分が本当に参加したい競争のなかで、効率よくバリューを生み出すこと」のほうが重要だと考えるようになっています。

この思考の変化とともに、世界の働き方や価値観にも目を向けるようになりました。そして、そんなときに出会ったのが『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』という本です。この本を一言でまとめるなら、
「長時間労働=成果」ではない。では、どうすれば短時間で高い成果を出せるのか?

という問いに対するヒントが詰まった一冊です。

日本とデンマークの働き方の違い


一般的な日本企業では、「がんばっている姿勢」や「残業の多さ」が評価されがちです(私はそういう会社にはいませんでしたが)。一方、デンマークでは「時間ではなく成果」にフォーカスし、効率的に仕事を進める文化が根付いています。

この考え方は、会喜さんの働き方にも通じる部分があると思っています。限られた時間のなかで、いかに患者さまや地域の皆さまに価値を提供できるか。これを常に意識しながら仕事を進めている私たちにとって、参考になるポイントが多いのではないでしょうか?

では、なぜデンマークでは短時間で高い成果を出せるのでしょうか。

「4時に帰っても成果を出せる」4つの理由


① 会議は最小限&短時間

日本では1時間以上の会議が当たり前ですが、デンマークでは「最小人数・30分以内」が基本。
目的を明確にし、決定を迅速に進めることで、ムダな時間を徹底的に削ります。

② 「なんとなくの仕事」を削る

「とりあえず報告書を作る」「関係者全員にメールを送る」といった必要性が不明確な業務は徹底排除。時間をかけるべき仕事に集中し、ムダをなくすことで生産性を向上させています。

③ チーム全員が同じ方向を向く

「誰が何をするのか?」が明確で、責任の所在がクリア。役割を明確にすることで、重複作業やムダな確認を減らし、チーム全体の業務をスムーズに進めています。

④ ワークライフバランスが成果につながる

デンマークでは、「仕事のために生きる」のではなく、「人生を豊かにするために仕事をする」という価値観が根付いています。そのため、短時間で成果を出す工夫を惜しまず、効率を上げる文化が浸透しています。

これを読んで感じたこと


デンマークの働き方は、「時間をかけるほど偉い」ではなく、「短時間で最大の成果を出す」ことを重視しています。これは、私たちの働き方や日々の業務にも活かせるヒントになるのではないでしょうか?

  • 会議を短縮できないか?

  • 伝え方をシンプルにして、無駄なやりとりを減らせないか?

  • 目的のない作業を減らせないか?

こうした視点を持つだけでも、日々の業務の質を大きく変えられるはずです。

さいごに


「4時に帰る」と聞くと、日本では「そんなの無理!」と思われがちです。
しかし、「どうすれば短時間で最大限の成果を出せるか?」を考えることは、どんな職場でも活かせる考え方です。

この本を読んで、私たち自身の働き方にも取り入れられるヒントをぜひ見つけてみてください。「時間をかける」ことではなく、「価値を生み出す」ことを大切に。

余談ですが、乗りたい競争を選ぶという点で昨年末より東京から神奈川県の小田原に移住しました。ちがったらやめればいいというマインドでこっちに移住してもうすぐ2ヶ月ですが、こちらでの暮らしをとてもに気に入ってしまっております。

ひのき図書館で読むことができます


今月からの新テーマ「本よむべ」で紹介させていただいた本は、ひのき図書館で購入し、実際に手に取って読んでいただくことができます(馬場さんアイディア)。次回は3月頭に予定しておりますので、お楽しみに(執筆者さん募集中です…)。

今週もよろしくお願いします!


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