ひのき薬局にSafieを設置してみた話
みなさん、こんにちは。
けやき薬局の馬場(き)です。
今日は、ひのき薬局に「Safie」というクラウドカメラを設置してみましたので、そのご報告をします。
ひのき薬局にカメラを設置した理由
1. ひのき図書館の利用状況の把握
山口さんをはじめとしたひのき薬局スタッフ皆さまの頑張りのおかげで、開局1年にしては近所の小中学生などが利用してくれていますので、盛り上がりつつあるのは間違いないと思います。
ただ、どのくらいの人数が使っているの? 平日と土曜日でどのくらい利用者数が違うの?という質問については、どうしても主観的な返答しかできませんでした。できれば人数をカウントしたいと思ってカメラを設置しようと思いました。
2.簡便な方法でデータを取得したい
最初人数を数えるのにカウンターで「正」を書いて数えてもらおうと思ったんですけど、さすがに嫌がられるかなと思い考え直しました。
できれば自動でカウントしてくれるサービスがないかなと思って、色々探してみたんです。。
3.ひのき図書館の利用状況を広報に使いたい
最近、広報に力を入れている高橋亮太さんから、「ひのき図書館の具体的な利用者数をカウントすれば、広報に利用できるのでは?」と提案してもらったこともあり、まじめに検討しました。
「薬局に併設している地域の方に利用されている図書館」とPRする場合に、具体的な数字があった方がたしかに説得力が増すので、データ取得は必要ですよね。。
そこでSafie。って、それなに?
Safieは、セーフィー株式会社が提供している、クラウドカメラサービスです。一般的な防犯カメラの映像の保存場所がクラウドストレージで、webブラウザから確認できるサービスと考えると分かりやすいかもしれません。
なぜSafieを選んだのか?
利用料やカメラが安い、設置が簡単、カメラもコンパクトでデザインが邪魔しないといったところがメリットのように感じます。また、設置もLANケーブルか、電源+wifiで接続できる点も、とても簡便で良いです。
さらに、月額2200円で1か月分のデータを保存でき、追加アプリ「AI-App 人数カウント」で人数を自動的にカウントする機能も搭載されています。
重要:人数カウントができる!
Safieでは、追加のアプリも用意されており、 AI-App 人数カウントというアプリでカメラで撮影した画像から人を検出して通過人数やエリア内の人数のカウントをしたりできるみたいです。追加費用がかかりますけど、「これは良い」と導入を決めました。
ひのき薬局に設置!
「さあ、設置!」と行きたいと所ですが、SaaSオタクな私でもいきなりだと戸惑うので、Safieの方に教えてもらうところから始めました。
事前打ち合わせ
導入商談の他にも、事前の打合せも可能でした。設置前にカスタマーサクセス部門の担当の方に色々教えてもらえました。
どの辺に設置するとカメラの画角的に良さそうか?
数えたい対象を把握するためにカメラはどこに設置して、何台必要か?
などを、建物の図面や写真を見ながらオンラインで相談しました。
現地設置!
設置はセーフィーに依頼して設置するか、自前で設置するかを選べます。会津若松はなかなか遠方なので、自前設置をチョイス。
取り付けようと思って(冷静に考えると)手すりにどうやって取り付けて良いかが分からず・・・ 毎度おなじみの天狗堂さんにお願いしました。
さすがプロの仕事で、こんな感じできれいに固定することが出来ました。ありがとうございました!(看板などのご依頼はぜひ 天狗堂 さんへ!)
配線はLANケーブルのみでOK
配線は以下の2パターンで対応できるようです。
PoEハブ→LANケーブル
電源ケーブル+無線LAN
給電出来るPoE対応のハブは、以下を購入して配線してみました。(安い)
設定!
さて、カメラの設置が出来たので、管理画面からカメラの設定ができます。
UIは、割と直感的に設定できるようになっているように感じました。
画角の調整
これはカメラを指で動かして角度を調整します。
以下の様な見え方になります。
そして、人数をカウントするためには、SafieApps > AI-App という所で設定をしなくてはいけない様です。
AI-App
AI-Appでは、1つのカメラにつき8件まで人数などのカウント設定ができます。
立ち入り検知
特定のエリアに〇人以上〇秒留まると通知が送れます(レジとかかな)通過人数カウント
出入口に線を引いてその線を通過する人数をin/outでカウントできます立ち入りカウント
特定のエリアに入った人数をカウントできます
AI-Appを設定してみる
通過人数カウントはとりあえず、4か所カウントしてみることにしました。
全身が映った状態で、引いたラインを通過したかどうかでカウントするようです。これでうまくカウントするのかは謎です。
立ち入りカウントのエリアの設定も簡単に出来たのですが、今回は長くなるので省略・・・
調整!
適当に設定すれば撮影からカウントが出来るのかと思いきや?? 意外と線の引き方が慣れないと難しいです。。
きちんと認識されるには、① 全身像が映っている、② 体の中心部分が線を通過している、という2点が必要になるようです。
北入口のラインは、自動ドアのギリギリに引いたせいで、カメラが人を認識する前に入場者がラインを通過してしまっていることが原因のようでした。また南入口の方は、画面の端っこすぎて人の全身像が映っていないようでした。(マニュアルを読むのって大切)
画角を調整
2Fが全部見えるようにカメラの角度を設定したのですが、2Fの窓側は柱が被って人が上手く認識されないようなので、1Fの撮影をメインと割り切って調整しました。
ついでに配線もきれいにやり直しました(結束バンド+両面テープ)
通過ラインの設定
畳スペースへの出入りと階段の通過は割と問題なさそうでした。北側の出入り口(画像右側)は社用車が止めてある都合でスタッフも頻繁に出入りをするので、患者さんだけ以外もトラップしそうなので工夫が必要かも?
色々考えても良く分からないので、3本ほど距離をずらしてラインを引いて実際にカウントしてみて、スタッフの動作が引っ掛かりにくく、患者さんが通るポイントを探してみることにしました。
1週間数えてみて
2024/7/11~2024/7/17の期間を計測してみました。あれ??思ったより山の高さが違う?
グラフ右上のボタンからcsvファイルが出力できるので、ダウンロードして入出人数の合計値の差分を見てみました。南側の入口からの出入りで一番さが小さい線の引き方が妥当性が高そうですよね??
ふたたびCS部門へ相談
これで良いのかが分からなかったので、カスタマーサクセスの担当の方へメールで質問をしてみました。
するとすぐに疑問点に対してどうしたらよいかの回答を丁寧に頂けました。こうしたら良いかもというアドバイスに従い、さっそくin-outのラインを引き直し。これできっと上手くいくはずですね!
ライン設定完了!
北入口を直角に入るスタッフのみカウントできないかな?と1本追加で線を引いてとりあえずライン設定は完了しました。
まとめ:薬局で考えるSafieの利用可能性
今回は、薬局の入退人数と図書スペースの利用状況を把握するために、Safieを設置してみました。いろいろと触ってみて、他に使えないかなーと考えてみたので、そちらをまとめとして書いてみたいと思います。
前職(10年以上前)の時に、「調レコ」という手元の画像を撮影して、RFIDで管理するというサービスを使っていたので、なんとなく録画サービスと薬局は相性が良いように思っています。
1. 待合室の滞在管理
薬局では、一包化や散剤の長期処方など、現場でがんばって調剤してもどうしてもお待たせしてしまう場合があります。そういった場合にAI-Appの立ち入り検知機能を利用して、〇分滞在で通知みたく設定して、長時間お待ちの患者さんへ声掛けやお水(お茶)の提供など待ち時間の体感を緩和させる対策をするのはありなのかな?と思いました。
2. 服薬指導時間の管理とヘルプ体制の構築
混雑時に服薬指導が長くなり過ぎてボトルネックになるような場合に、〇分以上滞在でバックヤードにアラームといった物は有用かも?と思いました。長くかかるのはしょうがないので、詰まっている時にヘルプに行けるような体制が気軽に組めるような気がします。(これも180秒までしか設定できないから、現状は出来ないかも知れないです)
アラームを出し過ぎる薬剤師さんが出る場合は、無駄に長話なのか、親身に対応しているかは、滞留時間だけでは分からないので個別対応が必要になるんでしょうね。
3. 薬局内の導線管理
ひのき薬局のようにある程度広い場合は、調剤室内を撮影して、どこに人や仕事が溜まって淀むのかを把握することに有用かも?と思いました。
設定やら解釈が難しそうではあります。。
以上、薬局にSafieを設置してみたというお話でした。ひのき図書館の利用状況などはまた報告しますので、楽しみにしていてくださいね!